漢詩

参考文献
漢詩を作る
石川忠久 著
中国の詩情
漢詩の楽しみ
佐藤保   著
漢詩引辞典
飯田利行 著


 漢詩の歴史

漢詩は中国唐代(700年)以前より発展しながらほぼ形式規則がおちつきその後日本に遺唐船により千何百年も経て現代に至るわけですが

昭和になり特に最近は学ぶ機会も少なくなって来ました、吟詠と同じく取り上げる機会を多くして少しでも親しみやすくしたいものです。


 漢詩の構成 

  漢詩には
絶句4句 5言絶句

7言絶句
20字

28字
律詩8句 5言律詩

7言律詩
40字

56字
古詩自由 5言古詩

7言古詩
不定


 韻とは

中国の詩(漢詩)必ず韻を踏む、句の末尾を脚韻と言い韻を踏む事を押韻と言います。
次ぎの

山行       杜牧

遠上寒山石徑斜            遠く寒山に上れば石徑斜めなり

白雲生處有人家            白雲生ずる處人家有り

停車坐愛楓林晩            車を停めて坐に愛す楓林の晩

霜葉紅於二月花            霜葉は二月の花よりも紅なり

この詩の韻は斜、家、花、であります。

寒山
冬の山
石徑
石の小道

何とはなしに漠然
霜葉
霜の為に色ずき染まりたる木の葉


韻とは音の響き、音の感じ、耳に聞いて快い感じる効果が有ります。中国語で音の高低であります、感じを発音する際の、それぞれの字に特

有な上り下がりの調子が耳に心地よく又無理なく朗読出来るように考えられたのが詩の韻です。

平、仄について


韻を音読みで発音したとき、感じた調子が。

上平声
低めで平らな調子
下平声
下がり気味の調子
上声
高くて更に上がる調子
去声
低いところから上がる調子
入声
つまる調子

上の内、上、去、入、は平らでないという意味で一まとめにし(仄)傾いているという意味で、仄声と言います。

中国語と日本語では、発音の違いで実際に調べるには漢和辞典で調べるのが、確実でありますが、日本人が良くわかるもの、それはつまる

調子の入声であります。
国(こく)
直(ちょく)
仄(そく)
駅(えき)
敵(てき)
碧(へき)
吉(きつ)
質(しつ)
日(じつ)

のように発音でわかるものも有ります。

また、昔の仮名遣いツ(日)ジツ・・ チ(七)シチ・・ク(目)モク・・キ(域)ヰキ・・フ(入)ニフの音で終わるものがかっての入声の文字です

中秋無月侍母       頼山陽






























 
◎ 押韻○ 平声● 仄声
                             








二四不同、二六対

一句の中の平仄の配列の原則

前の頼山陽の例のように2字目と4字目の平仄が違い2字目と6字目が同じです。

次ぎに2句一まとまりの配列の原則

一句目と2句目の対応する2、4、6、字目の平仄を違えます。

次ぎに4句一まとまりの平仄の配列の原則

2句目と3句目の対応する、2,4,6字目の平仄を同じにする。

律詩(八句)の場合もこの原則に当てはまります。


平仄式

平起式1句目の2字目が○(平声)で始まるもの

前の 中秋無月待母 頼山陽はこの平仄式です。

仄起式1句目の2字目が●(仄声)で始まるもの

獄中作      橋本左内

押韻平声仄声
                          

二十六年夢の如く過ぐ

顧みて平昔を思えば感滋多し

天祥の大節嘗て心折す

土室猶吟ず正氣の歌





この詩の構造は仄起り七言絶句の形で、下平声五歌の韻の過、多、歌の字が用いられている。


挟平格

五言でも七言でも、韻を踏まない句の下の三字の平仄を○●●とする場合、●○●としても良い、ということである。

禁忌

五言でも七言でも下の三字の排列を○○○平声三連、●●●仄声三連としてはいけない。

四字目の孤平、孤平とは平字が仄字に挟まれる事である、七言句の四字目はちょうど句の中央になるので、ここを平の字にすると詩の安定

が悪くなるという事だろう。

絶句の構成

     
第一句
起句
詠い起し、情景描写
第二句
承句
起句承け更に情景を描写する
第三句
転句
場面を転換する事により詩の本質を詠う
第四句
結句
転句を受けつつ、全体を締めくくる。


以上漢詩の大まかな構成を書きました。