今日、カーネーションといえば知らぬ人がないほど、とくに母の日の花として親しまれています。
その母の日は、5月第2日曜日となったのは、、母の愛に心からの感謝をあらわす、亡き母をしのぶ者は白いカーネーションを、母、生存者は,
赤のカーネーションを胸に飾る、この習慣は、広く世界中で行われています。
その昔、アメリカの婦人アンナ・ジャーヴィスは、彼女の深く敬愛していた亡き母をしのんで母のゆかりの教会で記念礼拝を行いました。アンナはこの日、白いカーネーションを壺いっぱいかざりました。
一つにはカーネーションは母の最も好んでいた花だったからです。もう一つの理由は、白いカーネーションは清らかさ、香りの良さ、花持ちの良さから母の愛のシンボルとされていたからでした。
式後、出席者の一人一人に、この日の記念としてカーネーションが渡されました。それは1908年5月の第2日曜日のことでした,
それ以来、この美しい習慣は教会を通して年々広がり、我が国でも大正12年から行われてきたそうですが、定着したのは戦後の昭和24年頃と云われています。
また、こんないわれもあります。昔ローマに住んでいた美しいギリシャ人の女性が、ソニクスの、生まれ変わりだと言う話です。ソニクスはカーネーションの冠作りの名人で
何時も太陽神アポロンの祭壇を美しく飾っていました。しかし、彼女を妬む者に殺されてしまいます。太陽神アポロンは、日ごろの彼女の行いに感謝をし、彼女の姿を虹色に輝くカーネーションに変え
、弔いました。そこから、カーネーションの学名も「神の花」の意味の「ダイアンサス」になったということです。
カーネーションは、ナデシコ科の多年草。ヨーロッパ、西アジア原産で、紀元前から栽培されていたそうです。江戸初期に渡来し、菊や薔薇とともに切花として栽培が盛んに行われております。
生産量も多く、大輪咲き、中、小輪咲きそれぞれに花色も豊富です。切り花の場合、水あげ、花もち、ともによいので、とくに問題はありません。鉢植えの場合
、日当たりの良い場所に置き、雨にはなるべく当てないようにします。