山茶花の花

さざんかの花

さざんか   清岡卓行

この寒空に 桃色八重の
花 花 花を 向けたさざんか。
あすの夢も こごえる湖畔の
おお 可憐な 冬えのさんびか。

常緑の葉は 楕円のふちの
のこぎりの歯で なにが切れるか?
雄しべ雌しべは 黄色と白の
ブラシの先で なにが掃けるか?

雪よ降れ。 まぼろしの胡蝶よ
みずうみのうえに狂え。 花よ
そのとき おまえの火が燃えよう。
寒くて晴れの 今日の散策
眠らず裸の 花よ 遠く
青空わたる ハープを聞こう




清岡卓行・大正11年・大連生まれ・詩集「凍った焔」「四季のスケッチ」他 

さざんか

ツバキ科の常緑小高木。原種は白いひなびた花で、九州や四国などに自生する 観賞用に庭に植えられるのはたいてい園芸種で種類が多い。ツバキに似ているが葉がやや細く鋸葉があり、枝に褐色の毛が有ります。 ツバキより繊細で清楚なおもむきが好まれます。また、ツバキのように落花せず、花弁が散り落ちます。ツバキに非常に近種で、 地域によってはツバキと同様に種子油が 用いられています。江戸期より品種の選抜がおこなわれ、多く出回る立寒椿と呼ばれる品種は、椿、という名ですが サザンカです。



花言葉・ 理想の恋